外国からお友達が来日する機会が増えてきましたよね。私も昨年ドイツ人とカナダ人、そしてシンガポールの友人が来日してみっちりと案内しました。せっかくはるか遠い国から来てくれるというので、それぞれの興味に合わせて張り切って準備しましたよ。ラーメン、温泉、人力車。あとは、そば打ち、お茶のお点前。日本食を食べている際には、食材をスマホで調べたのも良い思い出。ホント、苦労しました。
仏像を案内するときの困りごと
もうひとつ困ったのが、神社仏閣を巡るときの案内。気の利いたことを言いたいと思っても、パンフレットの内容が詳細すぎて日本語でも理解できなかったり、時代が西暦で標示されていなくて「昔」としか説明できなかったり、創建者の名前があっても将軍なのか僧侶なのか名士なのか判らなくて苦戦しました。大きいねぇ、とか、この仏像イケメンだねぇ、というようなコメントをするのが精いっぱい。
なかでも仏像的なものは名前がいろいろで、たくさんある像の意味付けがわからなかったです。仏像なのか、如来様という名称だったり、菩薩と言われたり。この方々は何なのだろうか。作者が決めただけなのか、由来なのか、役割の違いなのか、はてなマークが頭の中を飛び交っていました。もちろん友達と楽しい時間を過ごすだけで十分なのだけど、できれば次は、時代背景を含めて、少しは勉強してから案内しようと決心したのでした。なのに、終わってしまえば、そのような想いは無くなり今日に至りました。
お勧め本はこれ
そんな私が遭遇したのが、この本「推しほとけ」。仏像大好き芸人「みほとけ」が著した本。なんというか怪しい。でも、アマゾンの仏像美術部門第一位という帯に疑いを抱きつつ立ち読み。彼女は、本当に仏像が好きで、いろいろと巡っていることが書いてありました。おまけに本に掲載されている48の仏像の絵は全て、自作のイラスト。昨年の私の心の中のほろ苦さが蘇り、弾みでこの本を購入。
序章に基礎情報あり
まずは、序章。とても読みやすい、そして私レベルの人が仏像を拝観するに必要なポイントが、わかりやすく簡潔に書いてあって、外国人を案内する際に使えそう。私が疑問だった、如来、菩薩は、悟りを開いたレベルだということが冒頭にありました。それぞれの「レベル」に合わせ、ポーズや髪型、着衣の特長があり、一気に納得。これくらいがちょうど良いのよーと合点。
推しほとけたち
序章から続いては、イケメンほとけ、癒しと色気のほとけ、ご当地スターほとけ等、彼女の思うカテゴリーに分けられて48の仏像が紹介されています。独特の文体で、彼女なりの解釈で書かれていて楽しく読み進められます。
自分のお気に入りの仏像をまずは一つみつけて、それについてだけは熱く語れるように準備しておこうと思ったサトです。
作務衣
みほとけさんは、作務衣や御朱印帖など、仏像まわりのグッズも作っていました。手広いわ。
あれもこれも見たー、行ったーというよりは、思い出に残るお気に入り作ってもらって、カメリアツアーズの目的「日本を第二のふるさと」と思ってもらいたいですものね。
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