「本」と「活版印刷」が好きな人にはたまらない施設を市ヶ谷に発見しました!本づくりと活版印刷を見て、学んで、体験できる場所。それが、大日本印刷株式会社野市谷工場をリストアして、社外に公開している「市谷の杜 本と活字館」。行ってみたら外国人のお客様の多さにビックリ。みなさん丁寧に一つひとつの展示をみていました。
本ができるまで
この展示を見ると、もうビックリの工程の連続。今でこそ、パソコン・スマホからフォント選んで、印刷までお手軽にできますが、実は1990年代まで、活字を鋳造し、一つひとつの文字を拾って、版を組んで印刷・製本していたということで、とってもビックリ。週刊誌とか大量に最新のネタを取り入れた内容でスピーディに発行する媒体が多かったことから、都心の工場が重要な役割を担っていたそうです。
活版印刷の風景が、一望できます。印刷の流れを伝えるための展示がビジュアル的にすごく工夫されていて、わかりやすいので、楽しい。
企画展示も面白い
訪れたときは、雑誌づくり工場「無線とじ編」という企画展示。無線とじは、製本用の接着のりをつかってページをかためていく方法で、雑誌で多く使われている製本技術。正確に、簡単な仕組みで、早く印刷するための工夫が実際の雑誌「山と渓谷(2024年5月号)」を例に表現されていて、わかりやすい!クイズもあって、解きながら進むと理解が深まる。
カラー印刷が4色のインキCMYK(C=シアン(藍)、M=マゼンタ(赤)、Y=イエロー(黄)、K=ブラック(墨))を重ね合わせて、たくさんの色を表現しているのですって。知らなかったー。
素晴らしい喫茶
訪れたら、喫茶で飲み物と焼き菓子を購入することがお勧めです。今回の企画展示に合わせて、CMYKの色とりどりの飲み物とバニラアイスの印刷セットがありました。私はKのコーラを選択。バニラアイスが載ったコーラフロートにして大正解。ホント美味しかった。セットでつけたのが巻き取りクーヘン。これは、ロール紙をイメージしたバームクーヘンで、美味でした。
喫茶で購入した飲み物、食べ物は館内の好きな場所で、楽しむことができます。アーカイブ資料を見ながら地下一階、また二階の活字をモチーフにしたベンチで、文字や記号にちなんだ本を閲覧しながら楽しむこともできます。全てが上品でオシャレな扱いで、素敵。
館内案内とフォント
館内は、こんな感じです。興味深い展示がぎゅっと詰まっている印象。そしてさすがなのが、フォントやデザイン。非常にわかりやすいです。
各フロアを案内する標示。フォントの濃淡で、一階、二階を表しているのわかりますか?
このフォントは、秀英体といって、大日本印刷のオリジナルフォントで、今でも時代に合わせて開発しつづけている日本語フォント。
アクセス
さすが天下の大日本印刷の施設ということで、到達するまでのサインがわかりやすい!市ヶ谷駅から約10分ほどで到達します。
館内では、卓上活版印刷機を使って「しおり」をつくることができます。とっても丁寧に作られている館内案内書は、日本語、英語、中国語で準備されています。私が行ったときも、外国人の家族づれが多く訪れていて、熱心に見学していました。
本好き、活字好きな外国人がいたら、ぜひご案内を。働いている方々がみな活字愛に溢れていて、清々しい時間になるますよー。こだわりのグッズが満載のショップも楽しいので、ぜひ訪れてね。
市谷の杜 本と活字館 〒162-8001東京都新宿区市谷加賀町1丁目1-1
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