住宅街の中にある、ユニークな建物。そこが”ファーブル昆虫館”。「ファーブル昆虫記」の著者である昆虫行動研究学者ジャン=アンリ・ファーブルのように自然に対する健全な感覚を養うことを理想とするNPO法人「日本アンリ・ファーブル会」が運営する昆虫博物館です。
ユニークな外観
建物は、繭をイメージしています。子供たちが自然や虫を好きになるきっかけにしたいとの思いで作られた博物館。子供づれの外国人はもちろん、昆虫や自然が大好きな外国人の案内先として最適な博物館です。
昆虫に触れる
1階には様々な標本や、生きた昆虫(主にカブトムシとクワガタ)がお出迎え。日本にはいないヘラクレスオオカブトやギラファノコギリクワガタなど珍しい昆虫も直に触れることができます。興味あればマダガスカルゴキブリにも触れますよ。大きなカブトムシの幼虫も販売。子供たちが目を輝かせてボランティアの話に聞き入っていました。
売店もあり、ファーブル昆虫記などの書籍や絵はがき、昆虫グッズ、標本用具などを購入できます。バレンタインデーに爆売れしたという幼虫を模したチョコレートも売られていました。
ファーブルさんゆかりの展示品
ファーブルさんの使っていた机と帽子も展示されていました。机は本当に小さい。どこにでも持ち運びができるということで、便利に使っていた様子。この机の上で執筆した昆虫記の第一巻を刊行したのがファーブルさんが55歳のとき。83歳で第10巻を発刊。昆虫の生態研究を研究論文のような体裁では無く、一般的な読み物として書いたことで人気を博し、最晩年の頃にはノーベル「文学賞」候補になっていたとは驚きです。
昆虫標本
地下には虫や蝶標本とファーブルの生家を再現した空間があります。
非公開の2階には恒温恒湿の標本収蔵庫があり、数万点の貴重な昆虫標本が収蔵されているそうです。標本は正しく管理すれば半永久的に保存できるとのことなので、未来への財産としてつないでいってほしいものです。
未来のファーブルさんのために
昆虫観察、採集会、標本教室、昆虫飼育教室などがイベントとして開催されています。ホームページ上で開催日程が発表されるので気になる方は調べてみてください。
ここも先日の寄生虫博物館同様、入場無料。崇高な精神のもとで運営されています。感動したら忘れずに寄付してね。運営スタッフは全員ボランティアさんということで、開館は原則土曜日、日曜日の午後のみです。
ファーブルと昆虫の世界へぜひ外国人を案内してください。
住所:113-0022 東京都文京区千駄木5-46-6
アクセス:東京メトロ千代田線 千駄木駅から徒歩10分、東京メトロ南北線 本駒込駅から10分
JR山手線・京浜東北線 西日暮里・田端から徒歩12分
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