江戸時代から続く紅屋~外国人向け案内ツアー第79弾~

紅 看板表示 ツアー

マスク着用が任意になってきました。そうなると気になるのが口紅。今日のお勧めはナチュラル素材100%の日本の伝統的な口紅。文政8年(1825年)の創業の伊勢半本店の紅ミュージアムとショップのご紹介です。外国人も数多く訪れている人気スポットです。

紅入口

紅花から作られる口紅

「紅」とは紅花から抽出される希少な紅だけで作られる日本の伝統的な口紅です。紅花の花びらに含まれる⾚⾊⾊素はわずか1%。紅の抽出には⼿間がかかり、染料とするには⾼度な技術と知識が必要になるそう。それをずっと200年、受け継がれてきた製法を守っているのって素晴らしいですね。

充実のミュージアム:日本人のライフステージには「赤」

紅の赤色が古代から日本で重要な意味をもっていたことが良く理解できます。

紅ミュージアム
紅ミュージアム

破邪招福の赤い印。邪悪を打ち破り、福を招くとして古来から赤が使われていました。生きられることが確実になる7歳までは神から預かった子と言われ、それまでは邪悪から守ることができるように赤い服や赤い印がつけられていました。やっと7歳に成長したときには赤い着物を着てお祝い。そして還暦の60歳では生まれ年に戻るとして赤い服を着て祝福を受ける。日本人のライフステージにおいて「赤」は欠かせない色で、そしてその赤を出すには「紅」が使われていたということがわかります。

紅 人生ステージ

古来の化粧品や化粧道具も充実展示

明治初期まで長く日本人女性の美だったお歯黒の道具もありました。当時、日本を訪れた外国人には、かなり気味悪がられたそうです。

体験してから購入ができる

もちろんここで「紅」をお試しすることができます。いわゆるリップスティックのイメージとは全然違います。

紅 お試し

小さいお茶碗(紅猪口という)に紅が塗られています。玉虫色で、赤色ではないのです。それを水を含ませた紅筆で撫でると、一瞬で鮮やかな紅色に変わり、口紅として使えます。重ねる紅の量や、溶く水の量、その人の持つ唇の色によって発色が違ってきます。紅は一種類だけれども不思議。そもそも紅花の赤がなぜ玉虫色になるのか、そして水を含むと紅色が玉虫色になるのかということは、未だ解明されていないそう。

外国人の方は、お土産として紅筆や鏡がセットになったものを購入することが多いとお店の人が話していました。全て日本製です。とくに紅猪口が繊細なデザインで素敵なので、ウットリ。大切な人へのプレゼント候補としていかがでしょうか?毎日使うものですし、喜ばれると思います。もちろん、自分用として購入しても良し!

またねー!
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住所:東京都港区南青山6-6-20 K’s南青山ビル1F
開館時間:10:00~18:00
休館日:毎週月曜日(祝日または振替休日の場合は翌日休館)・創業記念日(7月7日)・年末年始

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